ペット飼育不可の家を考える。

一軒家の借家やマンションの一部にはペットちゃんの飼育が不可というケースが多い。

匂いや汚れなど、管理面で維持コストがかかったり、ペットちゃんを飼わない
ライフスタイルの人々がのちのち入居しにくいなどの理由だそうだ。
集合住宅はペットちゃんが好き、すきではない入居者が混在するので、
やはり多くは「ペット飼育不可」とするのが無難なのだろう。

人は変わるもの

たしかに入居当時の住まい探しの条件で、住みやすさや駅から近いなどの周辺環境や賃料または月々のローン返済額など、「入口」としてはそれらの条件で入居することを決めたのだろうが、当初のカタチが続くかどうかなんてわからない。
家族と離れて一人暮らしになったとか、子供が生まれ成長するにつれ、子育てが一段落して、など入居者の家族構成やライフスタイルが変わったとか、いろんなことが起こるものだと思う。

やっぱり飼いたい

このような変化のほか、生活していく中で「満たさる」「癒される」存在が必要とか、「何かのきっかけでペットちゃんと触れ合ったことで飼いたい」と思うようになった時、「飼育不可」の住まいでは無理である。
借家の場合は、飼育OKの物件に引っ越すことができるが、持ち家の場合は難しい。

人口減少・高齢化社会を身近に感じること

都心部のマンションを例にあげると、今後は人口減少で空き物件が増加することが予想されている。
同時に高齢化によって自動車を手放す入居者が増加し、マンション内の駐車場が埋まらなくなっているという。反面、自転車を留め置く駐輪場が不足しているという話も聞く。

ありがちなことだが、20代から30代でマンションを購入し、30年40年住み続けていくにつれて当時必要であったモノが不要になるという状況である。このようなことはミスマッチではなく、ある程度想定されたことだ。

住環境のリノベーションや施設転換など、コストはかかるが変えることは可能である。

いっそのこと・・・。

駐車場を減らし、駐輪場を増やしても物理的には解決できる。それ自体は生活はしやすくなりいいことだが、そこに住む人たちの日々の暮らしの楽しさが増えたり、心の在り様を豊かにできるかというと、それらは関係ない話である。

なのでいっそのこと法律で全国の住居を「ペット飼育OKにしてほしい」と思う。
高齢化が進む社会のなかで、ペットちゃんたちとのふれあいがもたらす心と体の健康(アニマルセラピー)を重視してほしい。

●ペットちゃんのお世話や散歩する=(運動)
●ペットちゃんと会話する=(認知症予防)

もちろん、高齢者による飼育には世話に対する負担面や、自分が亡くなった時や長期入院した時などで誰がお世話するのかなど、さまざまな課題もある。
けれどもペットちゃんたちの存在は、我々人間にとってかけがえのないものである。
今後も増える高齢者のさまざまな病気予防の面からも社会全体が真剣に考える価値はあると考える。

 

ペットちゃんと共生可能な住宅が脚光を浴びてきている。これは裏を返せばペットちゃんに対してネガティブな考え方が現実にある証左であり、もちろんかなり強引な意見であることは承知しているのだが・・・。

 

 

天国への扉コラム